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マスクの着用でニキビ発生!その原因と効果的な予防法

マスクの着用でニキビ発生!その原因と効果的な予防法

マスクの着用が日常になり「ニキビが繰り返しできてしまう…」という人も多いのではないでしょうか。マスク着用時の肌状態と、マスクニキビや肌荒れを防ぐスキンケアについてご紹介します。

ニキビに悩む頻度 常に19.30% 2-3日に1回5.50% 1週間に1回10.80% 2週間に1回15.90% 1ヶ月に1回25.60% 2-3ヶ月に1回14.70% 4-5ヶ月に1回3.80% 6ヶ月に1回3.10% 1年に1回1.40%

調査*1によると、ニキビに悩む人の割合は、マスク生活前の2019年よりも増加したことが分かっています。
●2019年:31%
●2021年:36.1%
また約77%の人が、1か月に1回程度の割合で定期的に悩んでいることも明らかに。

ニキビがぽつんと一つできるだけでも気になるのに、繰り返しできるとなると悩ましいですよね。次は、マスクとニキビの因果関係をチェックしていきましょう。

*1 出典:TPCマーケティングリサーチ「大人のニキビケアの実態と今後のニーズ」

マスクの着用でニキビができる原因は?

古い角質や過剰に分泌された皮脂で毛穴がつまる つまった皮脂を栄養源としてアクネ菌が増殖 ニキビ発生!

ニキビは「皮脂」「ニキビの原因菌」「毛穴の詰まり」が重なって発生します。マスクの中はニキビの原因菌が好む環境が整っています。

マスク内側の汚れ

マスクの内側は、皮脂や汗、唾液、メイクなどの汚れが密閉された状態になっています。ニキビの原因菌(アクネ菌)は皮脂をエサに増殖。その他の汚れも、毛穴を詰まらせる原因になります。

マスク内の蒸れ

マスクを4時間つけると、マスク内の温度は室温より約4度上昇。湿度はなんと95%上がる傾向がみられます*2

マスクの中が高温多湿の状態になると、皮脂や汗の分泌も増加。皮脂が増えると毛穴が詰まり、詰まった毛穴の中でアクネ菌が炎症を引き起こします。これにより、ニキビ発生につながっていきます。

マスクの着脱による乾燥

マスク内の蒸れにより、肌は水分を過剰に含みふやけた状態に。そこでマスクを外すと、内部の湿気とともに肌(角質層)の水分も急速に蒸発し、乾燥しやすくなります。実際に、短期間で通常より18.1%も多く水分蒸散が起こることが報告されています*2
肌が乾燥すると、肌表面の角質層が乱れて、毛穴が塞がれやすくなります。アクネ菌は空気が触れない環境を好むので、毛穴にアクネ菌が増えてしまうのです。

マスクの摩擦による刺激

マスクが直接触れる頬やあごは、マスクで摩擦が起きやすい部位。摩擦で角質層が傷つくことで、角質層の水分が逃げてしまい、さらに乾燥しやすくなります。その結果、角質で毛穴が詰まり、アクネ菌の増殖へとつながっていくことがあります。

*2 ラロッシュポゼ「Facial Mask Impact」より

マスクニキビを予防するスキンケア

マスクニキビは、適切なスキンケア化粧品を選び、それらを適切に使うことで予防できます。

ニキビ予防に適した化粧品を選ぶ

ニキビを防ぐ有効成分 サリチル酸 角質柔軟 グリチルリチン酸ジカリウム 抗炎症

ニキビを防ぐ有効成分には、サリチル酸やグリチルリチン酸ジカリウムがあります。これらが含まれた薬用化粧品(医薬部外品)によって、効果的なケアが期待できるでしょう。

このほか「ニキビのもとになりにくい処方」「ノンコメドジェニックテスト済み」などの表示があるものもおすすめです。マスクを着用する前にたっぷり保湿をして、あらかじめ肌にうるおいを与えておきましょう。

またマスクの摩擦や蒸れにより、肌はデリケートな状態になっているので、敏感肌用のものを選ぶとよいでしょう。実際に、ニキビに悩む人の76.4%が敏感肌意識をもっていると報告されています*1
●とても敏感である:12.8%
●やや敏感である:63.6%

*1 出典:TPCマーケティングリサーチ「大人のニキビケアの実態と今後のニーズ」

1日2回、洗顔する

ニキビ予防は、アクネ菌のエサになる皮脂を取り除くことが基本です。日本皮膚科学会のガイドラインでも「皮脂の除去によるニキビ予防は合理的」として、1日2回の洗顔が推奨されています。

ただし、皮脂を落としすぎると乾燥してしまうので気をつけてくださいね。敏感肌用で保湿成分配合の洗顔料を使い、やさしく洗うことを心がけましょう。

【動画で解説】ニキビ肌の正しい洗顔方法と保湿のポイント

保湿ケアで肌のバリア機能を保つ

洗顔後は肌の水分が蒸発しやすいので、なるべく早く保湿しましょう。化粧水でうるおいを補給した後は、美容液や乳液、クリームなどでうるおいをとじこめます。

クリームは、マスクの摩擦を軽減するうえでも効果的。ただし、すでにニキビができている部分は避けたほうがよいでしょう。なじませるときは、肌をこすらないよう優しいタッチを心がけてください。

マスクニキビ予防につながる生活習慣

マスクの選び方や生活習慣の見直しも、ニキビ予防の一助に。ポイントをご紹介します。

マスク選びと着け方に一工夫

摩擦を起こしにくいのはシルク素材やガーゼのマスク。不織布のマスクを使う場合は、間にガーゼを挟むとよいでしょう。

汗をこまめに拭く

汗が増えると肌のpHがアルカリ性に傾き、炎症や湿疹、肌荒れを起こす可能性があります。かいた汗はこまめに拭くことを心がけましょう。

食事はバランスよく

甘いもの、油っこいもの、辛いものはニキビによくないと思われがち。なかでも「これを食べた翌日はニキビができやすい」などの傾向があれば、控えめにするのがおすすめです。ただ、無理な制限はストレスにもなりますのでご注意を。すこやかな肌も体も、栄養バランスのいい食事がベースになります。

マスクニキビを早く治すには?

ここまではマスクニキビの予防法をお伝えしてきましたが、ニキビができてしまったときはどう対処すればよいのでしょうか。ここからは、ニキビを早く治すためのポイントをご紹介します。

ニキビを触らない・つぶさない

触る・つぶす行為はニキビを悪化させるだけでなく、ニキビ痕が残る原因になります。洗顔や保湿などスキンケアを行うときも、強くこすらずやさしく触れることを心がけましょう。ケアを丁寧に行うと同時に、早めの皮膚科受診をおすすめします。

ニキビ治療を始めるときの注意点

皮膚科で処方されたニキビ薬は、ニキビを改善できる一方で、乾燥を引き起こすケースもみられます。

乾燥対策として、朝晩のスキンケアによる保湿は大切です。しかし油分を与えすぎると、ニキビケアの妨げになってしまうことがあります。正しいニキビケアのためにはノンコメドジェニックの化粧品や、敏感肌用の化粧品を選ぶこともポイントです。

皮膚科でケアを受ける際は、医師とよく相談するようにしましょう。

適切なスキンケアでニキビができにくい肌づくりを

マスクの中は、ニキビの原因菌にとって居心地がいい環境が整っています。ニキビ予防に効果的なスキンケアアイテムを上手に取り入れて、清潔でうるおった肌を保ちましょう。

野村皮膚科医院 院長
野村有子先生

医学博士。皮膚科専門医。慶應義塾大学医学部卒業後、同大学医学部皮膚科教室に入局。神奈川県警友会けいゆう病院皮膚科勤務を経て、1998年に野村皮膚科医院を開院。一人ひとりの患者を大切にした丁寧な診察や、治療やスキンケアなどのきめ細やかな指導に定評がある。

小林美和先生
小林美和先生

野村皮膚科医院 院長
野村有子先生

医学博士。皮膚科専門医。慶應義塾大学医学部卒業後、同大学医学部皮膚科教室に入局。神奈川県警友会けいゆう病院皮膚科勤務を経て、1998年に野村皮膚科医院を開院。一人ひとりの患者を大切にした丁寧な診察や、治療やスキンケアなどのきめ細やかな指導に定評がある。

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