敏感肌の意外な原因、いくつ知ってる?症状と対処法もチェック

スキンケアをしているとき、なんとなく肌がムズムズしたりピリピリしたり…。「肌が敏感になっているのかな」と感じることはありませんか?敏感肌にはどんな症状が起きていて、原因は何なのかチェックしてみましょう。敏感肌の症状があるときのケア方法も紹介します。
敏感肌の定義って?
敏感肌は一般的に、次のような肌を指す言葉として使われています。
● 季節や体調の変化により、皮膚が刺激を受けやすい状態
● 大気中微粒子(大気汚染物質や花粉など)の付着により、皮膚刺激や赤みなどの反応を起こしやすい状態
広い意味では「アレルギー反応」の一種としてとらえられています。
敏感肌の症状チェック
敏感肌は化粧品を塗ったときや何かに接触したときに、赤み・かゆみ・痛みといった症状が現れます。次の症状に心当たりがないか、振り返ってみましょう。
● ムズムズしてかゆくなる
● ほてりを感じる
● 化粧品がしみる
● 痛みを感じる
● 発疹が現れる
なぜ症状が現れる?敏感肌の肌状態

敏感肌の症状が現れるときは、角質層のバリア機能が低下していると考えられます。
私たちの肌表面は「角質細胞」がブロック状に積み重なり、角質層を形成。その名の通り、肌表面を覆いバリアの役割を担っています。しかし、なんらかの原因で角質細胞の配列が乱れると、角質層に隙間ができた状態に…。
● 花粉や紫外線などの外的刺激が侵入しやすくなる
● 肌の水分が蒸散しやすくなる
● アレルゲン(アレルギーの原因物質)に反応しやすくなる
このようにバリア機能が働かなくなると、敏感肌の症状が現れることがあります。
意外と知らない?敏感肌の原因クイズ
角質層のバリア機能はなぜ低下するのか、どんなことが刺激になるのか、敏感肌のスイッチ
はさまざまです。○×クイズでチェックしてみましょう。
● 乾燥する時期は敏感肌になりやすい?
● 日常の紫外線でも敏感肌の原因になる?
● 花粉が肌を刺激して敏感肌になることがある?
● 大気中微粒子は敏感肌の原因になる?
● 間違ったスキンケアは敏感肌の原因になる?
● 寝る前のスマホは敏感肌の原因になることがある?
● ストレスは敏感肌の原因になることがある?
● 栄養バランスが偏ると敏感肌になりやすい?
正解と解説は、次の章で詳しくご紹介します。
Q.乾燥する時期は敏感肌になりやすい
〇 乾燥すると角質層のバリア機能が低下します!
空気が乾燥していると角質層の水分が失われやすく、角質細胞の配列が乱れがちに。冬の外気だけでなく、エアコン(冷暖房)による乾燥にも注意しましょう。
Q.日常の紫外線でも敏感肌の原因になる

〇 毎日浴びることで、気づかぬうちにダメージが蓄積していきます!
屋外レジャーで浴びる紫外線に比べて、日常生活で浴びる比較的弱い紫外線は、ダメージを受けたことに気づきにくい傾向が…。とくに「UV-A」は、じわじわと肌の深部まで到達してダメージを与えます。
紫外線のダメージは、ターンオーバー(細胞の生まれ変わり)のサイクルを乱す原因に。すると保湿力の弱い未熟な角質細胞が生まれてしまい、角質層のバリア機能が低下することがあります。
花粉が肌を刺激して敏感肌になることがある
〇 花粉に対するアレルギー反応により、皮膚に炎症が起きることがあります!
花粉の刺激による肌の赤みやかゆみ、痛みなどの症状は「花粉皮膚炎」と呼ばれています。鼻や目に症状がなくても発症することがあります。
大気中微粒子は敏感肌の原因になる
〇 工場の煙や排気ガス、PM2.5などが肌を刺激することがあります!
肌に付着した大気中微粒子は、肌の炎症や過酸化(肌を傷つけること)を引き起こし、敏感肌の原因になることがわかっています。
周囲に工場がない、交通量が少ない、といった環境にいる人でも、油断ならないのがPM2.5です。アジア諸国から風にのって日本にやってくるため、日本全土で注意が必要です。PM2.5の分布予測を公開している天気予報サイトがあるので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
間違ったスキンケアは敏感肌の原因になる
〇 必要以上に肌をさわると、摩擦でバリア機能が低下します!
クレンジングや洗顔に時間をかけすぎたり、こするように洗ったりすると、うるおいを守るために必要な皮脂を落としすぎることがあります。このほか、
● 化粧水をしっかり肌に入れ込もうとして強くパッティングする
● 乳液やクリームを擦りこむように塗る
● 毎日、肌への刺激が強いフェイスマッサージをする
などの習慣も、角質層にダメージを与えます。
寝る前のスマホは敏感肌の原因になることがある
〇 睡眠の質が低下することで、肌に悪影響が及びます!
就寝の直前までスマホのまぶしい光を見たり、得た情報で脳が興奮したりすると、脳が休まらずに眠りが浅くなることがあります。すると成長ホルモンの分泌が少なくなり、ターンオーバーの乱れを招くことに。バリア機能の低下から敏感肌へとつながっていきます。
良質な睡眠を取るためにも、ベッドにはスマホを持ち込まないようにしましょう。
ストレスは敏感肌の原因になることがある
〇 ストレスは細胞にダメージを与える活性酸素を増やします!
ストレスは活性酸素を増やすだけでなく、寝つきが悪い、眠りが浅い、何度も目が覚めるなど、睡眠の質も低下させることがあります。寝る前にアロマをたいてみたり、軽いストレッチをしたり、無理なく続けられるリラックス法を取り入れてみましょう。
栄養バランスが偏ると敏感肌になりやすい
〇 野菜ばかり食べている人も要注意です!
野菜に含まれるビタミンやミネラルは、美容や健康のために欠かせない栄養素。しかし肌をはじめ、全身の材料になる栄養素はたんぱく質です。たんぱく質が不足すると、肌が乾燥したり荒れたりするほか、体力の低下にもつながります。
たんぱく質は肉や魚・卵・大豆製品・乳製品などに多く含まれています。ダイエット中の人も、野菜と合わせてバランスよく摂取しましょう。
敏感肌の症状を抑えるスキンケア
低下したバリア機能を整えるために「肌を乾燥させないこと」「肌に刺激を与えないこと」がポイントです。
やさしく洗顔
洗顔料をよく泡立て、肌をこすらないようにソフトタッチで洗いましょう。
シンプルな保湿ケア
洗顔後は化粧水とクリームで、肌に水分と油分をバランスよく補います。敏感肌の症状があるときには、シンプルな保湿ケアがおすすめです。
日やけ止めでUV対策
肌のバリア機能を低下させる紫外線は、季節を問わず降り注いでいます。日やけ止めは朝のスキンケアのルーティンとして、1年中塗るようにしましょう。アレルゲンになりうる「花粉」や「大気中微粒子」からも、肌を守ってくれる日焼け止めもあります。
敏感肌用の化粧品でケアする
敏感肌の人は、化粧品に含まれる成分にアレルギー反応を起こすことがあります。「アレルギーテスト済み」「皮膚科医の協力のもとテスト済み」などの記載がある、敏感肌用の化粧品がおすすめです。
刺激から肌を守り健やかな肌をはぐくもう
敏感肌の原因は、紫外線や花粉、大気中微粒子、摩擦などさまざまです。「元々の肌質だから…」とあきらめずに、毎日のスキンケアや使用するアイテムを見直してみましょう。睡眠や食事などの生活習慣にも気をつけながら、肌を刺激しないスキンケアを心がけてくださいね。