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化粧品かぶれが起きるのはなぜ?かぶれが起きたときの対処法や予防法を解説

3人に1人がアレルギー体質 アレルギー体質の人の67%は敏感肌

アレルギー体質の人は、世界的に増加傾向にあります。またアレルギー体質の人の67%は敏感肌*で、化粧品によるかぶれが起きやすいのも特徴です。健やかな肌を保つために、化粧品かぶれの原因やかぶれが起きたときの対処法、予防方法をチェックしましょう。

そもそもアレルギーとは?

アレルギーとは、特定の物質(アレルゲン)に対して過敏な状態になり、体に有害な反応を起こす免疫現象のこと。アレルギーは、I型~IV型の4つに分けられています。

食べ物による蕁麻疹(じんましん)や花粉症などは、すぐにアレルギー症状が現れるI型(即時型)アレルギーです。症状が現れるまでに時間を要するのはIV型(遅延型)アレルギーで、代表的なものにアレルギー性接触皮膚炎(かぶれ)があります。

ラロッシュポゼの調査によると、アレルギーに関連する皮膚反応TOP3は、かゆみ42%、つっぱり感38%、炎症37%という結果が得られています*。

*the epidemiological study by La Roche-Posay in 2019.

化粧品かぶれが起きる原因

刺激の強い化粧品成分 アレルゲンとなる化粧品成分など

化粧品かぶれは接触皮膚炎の一種です。接触皮膚炎は、大きく刺激性とアレルギー性に分類されます。どちらも、かゆみやヒリヒリ感、ブツブツができるなどの症状が見られます。

刺激による化粧品かぶれ

皮膚に接触した「もの」の刺激によって起きるかぶれは、「刺激性接触皮膚炎」と言います。皮膚の細胞を障害したり、代謝を障害したりして皮膚を傷めてしまうような、刺激の強い化学物質に触れることで起こるかぶれです。

化粧品に含まれている香料や色素、防腐剤、界面活性剤、油脂などは、刺激因子となる可能性があります。刺激性のかぶれは、濃度の濃い化学物質に触れたり、長時間付着したりして生じるだけでなく、その人の肌の状態に左右されるのも特徴。皮脂が少ない乾燥肌の人や、角質層のバリア機能が低下している敏感肌の人は、刺激によるかぶれを引き起こしやすくなります。

アレルギーによる化粧品かぶれ

アレルギー性皮膚炎は、あるアレルゲンに対して免疫細胞が反応する特定の人に起こります。化粧品の中に自分に合わない成分があると、そのときの肌の状態に関係なく症状が現れます。

接触して24~48時間経ってから症状が現れるのが特徴。一度触れただけで症状が出ることもあれば、何度か接触を繰り返すうちに出ることもあるため、原因が思い当たらないケースもあります。

化粧品かぶれが起きたときの対処法

化粧品を使用して、かゆみや赤み、腫れなどが生じたときは、化粧品をすぐに洗い流すことが重要です。ほてりがある場合は、冷やしたタオルを当てて応急処置を。その後、皮膚科専門医の適切な治療を受けてください。また肌を刺激しないように、以下のことにも気をつけましょう。

  • 手で触ったり、タオルでこすったりしない
  • 紫外線に当たるのは避ける
  • アルコールや刺激物を摂らないようにする

化粧品かぶれを防ぐ方法

化粧品かぶれの予防法は、かぶれの原因となる化粧品の成分に触れないことです。特にアレルギー体質の人は、化粧品によるかぶれが起きやすいので気をつけましょう。新しい化粧品の使用前にはテストをして、自分の肌に合った化粧品を使うのがおすすめです。

簡単な使用テストをする

1日2回、腕の内側の皮膚に化粧品を塗る 皮膚に異常がないか確認する (7日間程度継続、反応がなければ14日間継続)

<テストの手順>

  1. 1日2回、腕の内側の皮膚に化粧品を5cm×5cm大を目安に塗る。塗布する部位をペンでマーキングしておく。
  2. 赤みやかゆみ、ブツブツなどが出ないか確認する。

1と2を7日程度続けて、反応がなければ14日間は継続します。途中で反応が出たときはすぐにテストを中止し、その化粧品を使用するのは避けてください。

皮膚科でパッチテストを受ける

皮膚科で受けられるパッチテストでは、かぶれの原因物質を探します。疑われるアレルゲンを塗布した絆創膏を背中または二の腕に貼付し、48時間・72時間・1週間後に判定します。

敏感肌用の化粧品を使う

先述の通りアレルギー体質の人の67%は敏感肌で、3人に2人は皮膚反応に悩まされています。敏感肌の人は、一般の人が使用しても問題のない物質にかぶれが起きてしまうことも……。月経や妊娠などホルモンバランスが変化したときや、心理的ストレスの影響によっても肌が敏感になりやすくなります。

かぶれが起きやすい人におすすめなのが、敏感肌用の化粧品。「敏感肌用」「アレルギーテスト済み」「皮膚科医の協力のもとテスト済み」などの記載がある化粧品を選んでみてください。

敏感肌だけどエイジングケアをしたい!という人におすすめの美容成分の一つは、ナイアシンアミドです。美白やシワ改善効果が期待できて、敏感肌と相性がよい成分です。

詳しくは「ナイアシンアミドとは?注目すべき理由と美容効果│敏感肌におすすめの成分5選も」の記事をチェックしてみてください。

化粧品かぶれを防ぎ健やかな肌で日常生活を

化粧品成分の刺激やアレルギーによるかぶれによって、不安や自信のなさなど日常生活に影響が及ぶこともあります。敏感肌用の化粧品を選び、必要な際は適切な治療を受けるなどして、健やかな肌で日常生活を送りましょう。

こばやし皮膚科クリニック 副院長
小林美和先生

こばやし皮膚科クリニック副院長。香川医科大学を卒業後、産業医科大学皮膚科に入局。さまざまな皮膚疾患の予防から治療までトータルな診療を行う。ニキビ、シミ・シワ、肌が敏感なときのメイク法など、女性に多い悩みにも親身に寄り添う診療とアドバイスで患者からの信頼も篤い。 WEBメディア、雑誌などでも正しいスキンケア方法を発信している。

小林美和先生
小林美和先生

こばやし皮膚科クリニック 副院長
小林美和先生

こばやし皮膚科クリニック副院長。香川医科大学を卒業後、産業医科大学皮膚科に入局。さまざまな皮膚疾患の予防から治療までトータルな診療を行う。ニキビ、シミ・シワ、肌が敏感なときのメイク法など、女性に多い悩みにも親身に寄り添う診療とアドバイスで患者からの信頼も篤い。 WEBメディア、雑誌などでも正しいスキンケア方法を発信している。

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