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【種類別】肌荒れ・肌悩みの症状と原因を解説。
スキンケア・紫外線対策も紹介

【種類別】肌荒れ・肌悩みの症状と原因を解説。スキンケア・紫外線対策も紹介

ニキビ・赤みなどの肌荒れや、シミ・シワなどの肌悩みには、それぞれに適した洗顔や保湿、紫外線対策をすることが大切です。肌荒れ・肌悩みの種類別に特徴的な症状や原因をチェックして、自分の肌の状態にあったスキンケアを取り入れましょう。

肌荒れの種類①カサつき

カサつきは肌の乾燥が原因です。乾燥が進むとバリア機能が低下し、さまざまな症状が現れます。

主な症状と原因

主な症状と原因

角質層の水分が減少すると角質がめくれあがったようになり、カサつきや粉吹き、ゴワつきなどの症状が現れます。肌の乾燥の主な原因は、空気の乾燥や紫外線によるダメージ、間違ったスキンケアなどです。角質層の水分や保湿成分が減少することで、肌の乾燥が進んでしまいます。

乾燥した状態を放置すると、角質層のバリア機能が低下し敏感肌になりやすくなります。バリア機能とは、角質層がバリアとなって外的刺激から肌を守ったり、肌内部の水分蒸散を防いだりする働きのこと。

バリア機能が低下した肌は外部刺激に反応しやすくなり、炎症やかゆみなどを引き起こします。さらに悪化すると湿疹を生じることもあります。

カサつき肌のスキンケア

乾燥肌はしっかり保湿することが重要です。化粧水で水分を補給するだけではなく、乳液やクリームで油分を補い水分の蒸発を防ぎましょう。特に乾燥しやすい目元、口元、頬などは重点的に保湿します。

春夏と秋冬では皮脂の分泌量が変わるため、季節に合わせてアイテムを取り入れると良いでしょう。秋冬は油分が多めのクリーム、春夏はクリームの代わりに美容液をプラスするのがおすすめです。

カサつき肌の紫外線対策

乾燥肌はバリア機能が低下し、うるおいを保つ力が弱くなっています。敏感肌用で保湿成分配合の日焼け止めを使いましょう。

肌荒れの種類②ニキビ

ニキビは思春期だけではなく、大人にも見られる肌荒れです。ただし、原因やできやすい場所が異なります。特に大人ニキビは、さまざまな原因が複合的に組み合わさって起こるのが特徴です。

主な症状と原因

主な症状と原因

ニキビの主な原因は、皮脂の過剰分泌と厚くなった角質による毛穴の詰まりです。毛穴の中で皮脂をエサにアクネ菌が増殖し、炎症を起こしてニキビができます。肌が乾燥したりターンオーバー(細胞が生まれ変わるサイクル)が乱れたりすると、角質が厚くなります。

原因 できやすい場所
思春期のニキビ 皮脂の過剰分泌 おでこや鼻など
大人のニキビ ターンオーバーの乱れ、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、生活習慣の乱れなど あごやこめかみなどのフェイスライン

ニキビ肌のスキンケア

洗顔・保湿・紫外線対策の3点セットでケアするのがポイントです。

<洗顔>
余分な皮脂を除去するために、洗顔料を使って朝晩2回洗いましょう。しっかりと泡立ててぬるま湯で優しく洗います。洗顔料が残らないように丁寧にすすいでください。

<保湿ケア>
洗顔後は化粧水を手に取り、手のひら全体で顔を優しく押さえるようにしてなじませます。乳液やクリームなどの油分を含むものは、ニキビの部分を避けて塗ります。「ノンコメドジェニックテスト済み」「ニキビのもとになりにくい処方」と表示のあるニキビ肌用のスキンケア用品を使うのがおすすめです。

ニキビ肌の紫外線対策

紫外線はニキビを悪化させる原因になるため、日焼け止めを塗ることは必須。特にUVA(紫外線A波)を浴びることで、ニキビを悪化させる菌が増えたり、炎症を抑える菌が減ったりすることがわかっています。「ノンコメドジェニックテスト済み」「ニキビのもとになりにくい処方」でPA+++以上、SPF30以上の日焼け止めであれば、ニキビの悪化を抑えつつ紫外線対策ができるでしょう。

肌荒れの種類③赤み

一次的に見られる赤みは、角質層のバリア機能の低下が関係しています。また疾患でも赤みが現れることがあるので注意しましょう。

主な症状と原因

主な症状と原因

肌のバリア機能が低下すると、紫外線や花粉、大気中微粒子、大気汚染物質などの外部刺激を受けやすい状態になります。刺激を受けた肌は防御反応として炎症を引き起こします。ヒリヒリして赤みが見られるのは炎症の兆候です。バリア機能が低下する主な原因は、肌の乾燥や強い紫外線、間違ったスキンケア、摩擦などです。

慢性的な赤みの場合は、「酒さ」という毛細血管の皮膚疾患である可能性もあります。酒さの原因はまだ不明ですが、紫外線やストレス、風邪や寒いまたは暑い気候、アルコール、香辛料の効いた食品、外用薬や化粧品などが赤みを誘発するといわれています。

赤み肌のスキンケア

赤み肌はバリア機能が低下して肌が敏感な状態なので、刺激を与えない優しい洗顔を心がけてください。洗顔後は化粧水とクリームを使ったシンプルな保湿ケアをします。

敏感肌の人は敏感肌用のスキンケア化粧品を使うのがおすすめです。「アレルギーテスト済み」「皮膚科医の協力のもとテスト済み」などの表示をチェックして選びましょう。

赤み肌の紫外線対策

紫外線は赤みの大きな原因なので、毎日の紫外線対策を欠かさず行うことが大切です。
刺激をやわらげ皮膚バリアを修復するために、ジメチコンやシクロメチコン*を含む日焼け止めを使用すると良いでしょう。

*シリコーン油の一種

肌荒れの種類④皮膚炎・湿疹

赤み・かゆみ・かぶれなどの症状は、皮膚炎・湿疹の可能性があります。原因はさまざまなので、早めに医療機関を受診するのが望ましいでしょう。

主な症状と原因

慢性的でない皮膚炎には、特定の物質と接触することによって起きる接触性皮膚炎があります。慢性的なものにはアトピー性皮膚炎などが考えられます。紫外線に対して普通の人よりも敏感となった場合に起きる「光線過敏症」も、赤みや湿疹、かゆみを伴う疾患です。

皮膚炎・湿疹が起きたときのスキンケア

皮膚炎・湿疹の可能性がある場合は、医療機関を受診して適切な治療を受けてください。アレルギーを起こしやすい人は、「敏感肌用」「アレルギーテスト済み」「皮膚科医の協力のもとテスト済み」の製品でケアをしましょう。

皮膚炎・湿疹が起きたときの紫外線対策

アトピー性皮膚炎の場合は、炎症が治まるまで日焼け止めの使用は控えてください。光線過敏症の主なものはUVAによって引き起こされることが多いですが、慢性光線性皮膚炎ではUVBが主なる光線過敏を引き起こします。SPF・PAともに最高レベルの防御力(SPF50+、PA++++)の日焼け止めを使うのが望ましいでしょう。

肌悩み①シミ・シワ・たるみ

肌悩み①シミ・シワ・たるみ

シミ・シワ・たるみは、加齢が原因と思われがちですが、原因の約8割は紫外線だといわれています。

主な症状と原因

シミの代表的なものには、紫外線による「老人性色素斑」、ニキビや傷、虫刺され後の炎症による「炎症後色素沈着」、女性ホルモンバランスの乱れによる「肝斑(かんぱん)」があります。

波長の長いUVAは、真皮にあるハリや弾力を保つコラーゲンやエラスチンに影響を与え、シワやたるみを引き起こします(光老化)。

シミ・シワ・たるみ対策のスキンケア

エイジングケアに効果が期待できる以下のような成分を含む化粧品を使うのがおすすめです。

成分名 期待できる効果
ナイアシンアミド 美白・シワの改善・保湿
レチノール たるみの改善・美白・シミ予防
ツボクサエキス(CICA:シカ) 肌荒れ・シワの改善、紫外線ダメージの軽減、保湿

シミ・シワ・たるみを防ぐ紫外線対策

紫外線は季節を問わず降り注ぐため、日焼け止めは1年を通して塗りましょう。光老化にはPA+++以上でSPF30以上の、UVBとUVA、IRA(近赤外線)を防御する日焼け止めを使うのが望ましいです。

ニキビ跡などの炎症後色素沈着には、少なくとも15日間(最大1ヶ月)、UVB、UVA、VL(可視光線)/HEV(高エネルギー可視光線)を防ぐ日焼け止めを使うと良いでしょう。日焼け止めは毎日使えて肌をトーンアップできるものがおすすめです。

肌悩み②毛穴の開き

ファンデーションでも隠せないくらいの毛穴の開きも肌悩みの1つ。毛穴が詰まることで、さらに肌トラブルにつながります。

主な症状と原因

毛穴の開きは、皮脂の過剰分泌や、洗顔で汚れが落とし切れていないことが主な原因です。開いた毛穴に皮脂や古い角質が溜まると角栓となり、毛穴が黒ずんで目立つようになります。毛穴の汚れをきちんと取り除かないと、ニキビに発展してしまいます。

毛穴の開き対策スキンケア

まずは洗顔で汚れをきちんと落とします。あわせて角質ケアをするのも効果的です。

<洗顔・保湿>
朝と夜は洗顔料を使って毛穴の汚れをしっかりと落とします。洗顔後は、たっぷり保湿してキメを整えましょう。

<角質ケア>
グリコール酸や乳酸、サリチル酸などのピーリング成分を含む、角質ケア用の美容液がおすすめです。角質を柔軟にすることで、余分な角質を肌に残しにくくしてくれます。

毛穴の開きが気になるときの紫外線対策

コメド(ニキビのもと)ができにくい「ノンコメドジェニックテスト済み」「ニキビのもとになりにくい処方」の表示があるものを使いましょう。毛穴を自然に補正してくれるトーンアップUV化粧下地もおすすめ。ファンデを厚塗りすることなく、肌をきれいに見せてくれます。

肌荒れや肌悩みの種類に適したスキンケアを

肌荒れ・肌悩みには、さまざまな種類があります。種類別に適した洗顔や保湿、紫外線対策を取り入れることが大切です。改善が見られないときは、皮膚科に相談してアドバイスしてもらいましょう。

名古屋市立大学 大学院医学研究科 加齢・環境皮膚科 教授
森田 明理先生

医学博士。1989年名古屋市立大学医学部卒業後、1994年名古屋市立大学医学研究科博士課程修了。愛知県がんセンター研究所免疫部、独デュッセルドルフ大学皮膚科(独フンボルト財団奨学研究員)、米テキサス大学サウスウエスターンメディカルセンターを経て2003年より現職。2015年〜名古屋市立大学病院副病院長。2021年〜名古屋市立大学 学長補佐。

森田 明理先生
森田 明理先生

名古屋市立大学 大学院医学研究科 加齢・環境皮膚科 教授
森田 明理先生

医学博士。1989年名古屋市立大学医学部卒業後、1994年名古屋市立大学医学研究科博士課程修了。愛知県がんセンター研究所免疫部、独デュッセルドルフ大学皮膚科(独フンボルト財団奨学研究員)、米テキサス大学サウスウエスターンメディカルセンターを経て2003年より現職。2015年〜名古屋市立大学病院副病院長。2021年〜名古屋市立大学 学長補佐。

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