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グリチルリチン酸ジカリウムとは?
ニキビケア・敏感肌におすすめの効果を解説

グリチルリチン酸ジカリウムとは?ニキビケア・敏感肌におすすめの効果を解説

グリチルリチン酸ジカリウムはニキビや肌荒れを防ぐ成分で、医薬部外品や化粧品に幅広く使われています。炎症を抑える効果の他、抗アレルギー作用や皮膚刺激の緩和作用があり、ニキビケアや敏感肌の強い味方です。グリチルリチン酸ジカリウムにはどんな効果があるのか、詳しく紹介します。

グリチルリチン酸ジカリウムとは

グリチルリチン酸ジカリウムは抗炎症作用により、医薬部外品(薬用化粧品)の肌荒れ防止有効成分として厚生労働省に承認されています。化粧品にも幅広く使用され、使用実績は20年以上にのぼります。

もともとは甘草(カンゾウ)という生薬由来の成分で、マメ科植物である甘草(カンゾウ)の根茎に含まれるグリチルリチン酸を、水に溶けやすく加工したもの。炎症による腫れや痛みを緩和し、また刺激も少ないことから、風邪薬や鎮痛薬、点眼薬、点鼻薬などの医薬品成分としても使用されることもあります。

なおグリチルリチン酸ジカリウムは、配合される製品の分類によって以下のように呼び名が変わります。

分類 表示名
化粧品に配合される場合 グリチルリチン酸2K
医薬部外品に配合される場合 グリチルリチン酸ジカリウム
または
グリチルリチン酸二カリウム
医薬品に配合される場合 グリチルリチン酸二カリウム

いずれも同じ成分ですが、化粧品・医薬部外品・医薬品それぞれ配合量が制限されています。

グリチルリチン酸ジカリウムの効果

グリチルリチン酸ジカリウムの効果

高い抗炎症作用があるグリチルリチン酸ジカリウムは、ニキビケアや肌荒れ防止に有効です。他にも蕁麻疹(じんましん)などのアレルギーを防いだり、皮膚の刺激をやわらげたりする効果があります。日々のスキンケアでは、次のような悩みを感じるときに使うのがおすすめです。

  • ニキビに悩んでいるとき
  • 肌荒れに悩んでいるとき
  • 敏感肌でちょっとした刺激にも反応しやすいとき

抗炎症作用

グリチルリチン酸ジカリウムは、炎症を起こして赤くなったニキビのケアにおすすめです。

赤く盛り上がったニキビは、毛穴の中でアクネ菌などが増えて炎症を起こしている状態です。グリチルリチン酸ジカリウムは、炎症を引き起こし毛細血管を拡張させる物質(プロスタグランジンE2)の生成を抑制するため、ニキビの炎症の悪化を防ぎ、さらに赤みを抑える効果も期待できます。

ニキビだけではなく肌全体の炎症も抑えるので、少しの刺激で赤くなりやすい肌のケアにもぴったりと言えます。

抗アレルギー作用

グリチルリチン酸ジカリウムは即時型のアレルギー反応による、かゆみや痛みの予防にも効果的です。

化粧品や花粉、ハウスダストなどのアレルゲンが皮膚や粘膜から体内に侵入すると、ヒアルロン酸を分解する酵素・ヒアルロニダーゼが活性化します。ヒアルロニダーゼは、アレルギー症状を引き起こすヒスタミンの放出に関わっています。また肌のうるおいを保つヒアルロン酸のバランスを崩すため、乾燥にもつながります。

グリチルリチン酸ジカリウムはヒアルロニダーゼの活性を阻害して、ヒスタミンの放出を抑え、アレルギー反応を緩和します。

皮膚刺激をやわらげる作用

グリチルリチン酸ジカリウムは、洗浄力の高い界面活性剤を含む化粧品やパーマ液に触れたときに感じやすい、ピリピリ・チクチクとした「皮膚一次刺激」という刺激の緩和が期待できます。皮膚刺激を引き起こす可能性のある基材(主成分)にグリチルリチン酸ジカリウムを併用することで、刺激をやわらげることができるとされています。

シミ予防や美白効果はある?

グリチルリチン酸ジカリウムは、シミのもとになるメラニンの生成を抑えたり排出を促したりする効果は確認されていません。しかし、炎症後の色素沈着の防止効果は期待できるでしょう。

ニキビや傷などができて炎症を起こした肌は、一時的にメラニンを過剰生成します。すると、炎症が治まった後に色素沈着が生じることがあるのです。ターンオーバー(肌の生まれ変わり)とともに自然に消えていきますが、炎症を抑えるグリチルリチン酸ジカリウムの作用によって、色素沈着の間接的な予防になる可能性があります。

敏感肌にも使えるグリチルリチン酸ジカリウム

敏感肌にも使えるグリチルリチン酸ジカリウム

前述の作用からグリチルリチン酸ジカリウムは、医薬品やスキンケア化粧品、洗顔料、シャンプー、歯磨き粉などに広く使われています。化粧品成分として20年以上の使用実績がある中で、重大な皮膚刺激や皮膚感作の報告はなく、敏感肌にも使える成分です。アレルギー性皮膚炎や肌荒れなどでバリア機能が低下しているときにもおすすめです。

ニキビケアにはサリチル酸も効果的

グリチルリチン酸ジカリウムと同様に抗炎症作用がある成分として、サリチル酸が挙げられます。サリチル酸は皮膚の最も表面にある角質をやわらげ、剥離(ピーリング)しやすくする効果もあります。毛穴が詰まりにくくなるうえ炎症も抑えることから、ニキビを防ぐ薬用化粧水(医薬部外品)や、角質ケア美容液などに使用されている成分です。

「酸」の力でなめらかな美肌を目指そう

グリチルリチン酸ジカリウムとサリチル酸を一緒に配合した、ニキビ肌のための薬用化粧水も販売されています。肌全体の炎症を抑えてくれるので、敏感肌をはじめ肌質を問わず使いやすいのが特徴です。刺激に負けないなめらかな美肌を目指しましょう。

ラ ロッシュ ポゼ アンバサダー
皮膚科医 友利新先生

現在、都内2か所のクリニックに勤務の傍ら、医師という立場から美容と健康を医療として追求し、美しく生きるための啓蒙活動を雑誌・TVなどで展開中。
美と健康に関する著書も多数。

友利新先生
友利新先生

ラ ロッシュ ポゼ アンバサダー
皮膚科医 友利新先生

現在、都内2か所のクリニックに勤務の傍ら、医師という立場から美容と健康を医療として追求し、美しく生きるための啓蒙活動を雑誌・TVなどで展開中。
美と健康に関する著書も多数。

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