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夏こそ注意・肌荒れの原因3選!隠れ乾燥や敏感肌の予防法も解説

夏こそ注意・肌荒れの原因3選!隠れ乾燥や敏感肌の予防法も解説

気温も湿度も高く、ジメジメとした日本の夏。実はさまざまな原因で肌が乾燥し、肌荒れを起こしたり敏感肌になったりしやすい季節です。夏ならではの肌荒れの症状や原因、スキンケアのポイントを押さえて、短い夏を美しく健やかな肌で過ごしましょう。

ひとくちに「肌荒れ」といっても、さまざまな症状があります。夏に起こりやすい肌荒れには、かゆみや赤みなどの敏感肌の症状、ニキビ、隠れ乾燥(インナードライ)などがあげられます。

かゆみや赤みなど敏感肌の症状

バリア機能が正常な肌 バリア機能が低下した肌 角質層

紫外線や汗の影響で、夏は肌のバリア機能が低下しやすくなります。バリア機能とは、肌表面の角質層に備わる機能のことで、主に次の2つの働きがあります。

  • 肌内部の水分が蒸散して乾燥するのを防ぐ
  • 紫外線や花粉などの外的刺激の侵入を防ぐ

バリア機能がしっかり働く角質層は、細胞同士の隙間をセラミドなどの細胞間脂質が埋め、うるおいに満ちた状態です。

しかしバリア機能が低下すると、角質層に隙間ができ、細胞の配列も乱れて、外的刺激を受けやすい敏感肌になることがあります。大気中の微粒子汚れや化粧品に含まれる何らかの成分に過敏に反応し、かゆみや赤みが起きてしまいます。

ニキビ

夏は皮脂が増えて毛穴が詰まりやすく、ニキビのもと(コメド)ができやすくなります。詰まった毛穴の中でアクネ菌が増殖すると、炎症をともなう赤ニキビに進行。紫外線がもたらす炎症反応により、今できているニキビも悪化しやすくなります。またニキビに紫外線が当たると、色素沈着を起こすこともあるので注意しましょう。

隠れ乾燥(インナードライ)

健康な肌 インナードライ肌 角質層 皮脂 水分

夏は肌にベタつきやごわつきを感じる人が多いのではないでしょうか。もしかしたらそれは、隠れ乾燥(インナードライ)のせいかもしれません。紫外線や汗、冷房などの影響で肌が乾燥すると、乾燥から肌を守ろうとして皮脂が過剰に分泌されることがあります。そのため「肌の内部は乾燥しているのに表面はベタつく」という状態になりやすいのです。

夏に肌荒れが起きる主な原因

どんな肌荒れの症状にも共通する原因は、紫外線です。さらに夏は汗や冷房、食欲低下なども肌荒れに影響します。

紫外線の影響

紫外線にあたると…  皮脂腺 皮脂分泌 → バリア機能が低下 酸化皮脂で毛穴が詰まる

紫外線は肌のターンオーバーのサイクルを乱します。ターンオーバーとは、肌の細胞が一定の周期で生まれ変わるサイクルのこと。ターンオーバーの過程でセラミドや天然保湿因子(NMF)などの保湿物質がつくられますが、ターンオーバーが乱れると保湿物質の産生が減少します。

その結果、水分保持力が低下して肌の乾燥が進み、さらに角質層のバリア機能も低下して、敏感肌になることがあります。

また紫外線は、活性酸素を発生させます。活性酸素により酸化した皮脂は「過酸化脂質」に変化。毛穴を詰まらせたり、ニキビの発生やニキビの炎症を悪化させたりします。過酸化脂質は肌の細胞にダメージを与えるため、かぶれやシミ・シワといった肌悩みにもつながります。

汗の放置

汗自体は弱酸性ですが、発汗量が多いと余分な汗が肌表面にとどまり、弱アルカリ性に傾きます。すると皮膚表面の細菌の増殖を抑える働きが弱くなり、夏は肌が荒れやすくなってしまいます。

冷房による乾燥・冷え

冷房の効いた室内に対して、屋外は高温多湿な日本の夏。激しい温度差・湿度差によって自律神経のバランスが乱れると、血行が悪くなりターンオーバーが乱れることがあります。また冷房による冷えや運動不足も、血行不良を招く原因に。先述したように血行不良は、乾燥やバリア機能の低下につながります。

このほか冷たい食べ物・飲み物のとり過ぎや、栄養バランスの偏りにも注意しましょう。肌の材料になるタンパク質が不足すると、乾燥や肌荒れを起こしやすくなります。

夏の肌荒れを防ぐ方法

夏の肌荒れを防ぐためには、紫外線対策を徹底することが大切です。加えて、洗顔や保湿ケア、食生活も見直してみましょう。

日常的に紫外線対策をする

晴天 晴 薄曇 雨 気象庁「快晴時のUVインデックスを100%とした場合の天気毎のUVインデックスの割合」を元に作成

紫外線は季節や天気を問わず1年中降り注ぐので、日焼け止めを塗ることを毎日の習慣にしましょう。晴れの日の紫外線を100%としたとき、曇りや雨の日に降り注ぐ紫外線の割合は次の通りです。

  • 薄曇りの日:約80~90%
  • 曇りの日:約60%
  • 雨の日:約30%

紫外線にはUVAとUVBの2種類があります。夏は日焼けの主な原因になるUVBが増えますが、シワやたるみの原因になるUVAも油断大敵。波長が長いUVAは窓ガラスを通過するため、室内や車内でも紫外線対策をしておきましょう。

日焼け止めはUVA・UVBの両方をカットできるものを選ぶことが大切です。SPF値(UVB防止効果)だけではなく、PA値(UVA防止効果)もチェックしてくださいね。肌の刺激になりにくい敏感肌用の日焼け止めや、ニキビのもとができにくいノンコメドジェニックの日焼け止めがおすすめです。

日焼け止めの使用量はパール2粒分が目安。詳しくは「 日焼け止めは『適量』が大事!効果的な塗り方のポイントと注意点【動画解説付き】」の記事をご覧ください。

また日焼け止めは、皮脂や汗で落ちることがあるため、2~3時間ごとに塗り直すことをおすすめします。塗り直しの実証実験は「 日焼け止め効果の持続時間と塗り直すタイミングは?【動画解説付き】」の記事で紹介しています。

優しく洗顔する

洗顔のポイントは泡の量よりも「質」。気泡が大きいゆるい泡だとへたりやすく、摩擦が起きて肌荒れを悪化させることがあります。また泡の量が多くなるとすすぎの回数が増え、刺激も生じやすくなります。気泡が小さいなめらかな泡をつくり、肌をこすらないように優しく洗いましょう。

たっぷり保湿する

角質層 セラミド

先述の通り、夏は汗や皮脂でうるおっているように感じるため、保湿がおろそかになっているかもしれません。化粧水の後は乳液やクリームをつけて、水分と油分のバランスを整えましょう。テカリが気になる人は化粧水の後、ジェルタイプの保湿クリームを取り入れるとよいでしょう。

特に乾燥や敏感肌が気になる人は、ナイアシンアミド配合の保湿美容液をプラスするのがおすすめです。ナイアシンアミドは、セラミドなどの細胞間脂質の産生を促すため、肌の水分保持力が高まります。角質層のバリア機能をサポートするので、敏感肌と相性がいい成分です。

またナイアシンアミドは、日焼けによるシミ・そばかすを防ぐ美白効果も併せ持ちます。詳しくは「 ナイアシンアミドとは?注目すべき理由と美容効果│敏感肌におすすめの成分5選も」の記事をご覧ください。

汗はこまめに拭きとる

汗を拭くときは肌をこすらないように、ハンカチやタオルを押し当てて吸い取るのがポイントです。また汗を拭いて湿ったハンカチは、雑菌が繁殖しやすいので要注意。ハンカチを複数枚用意するか、なるべく空気に触れるようにカバンの上のほうにしまうとよいでしょう。

栄養バランスの良い食事を心がける

先述したように、タンパク質が不足していると、肌の乾燥や肌荒れを起こしやすくなります。暑い日でも食べやすい冷奴(豆腐)や枝豆、納豆は、タンパク質が豊富な食材です。旬の夏野菜や果物などから、ビタミン・ミネラルもバランス良く摂取しましょう。

夏の肌荒れが気になるときは、特にビタミンA・ビタミンC・ビタミンEを積極的に摂ってみてください。

栄養素 期待できる作用 栄養素を豊富に含む夏野菜
ビタミンA 肌を丈夫にする トマト、ピーマン、ニラ
ビタミンC 抗酸化作用 トマト、ピーマン、キャベツ、じゃがいも
ビタミンE 抗酸化作用、血行促進 キャベツ、レタス

夏の肌荒れには乾燥と紫外線対策が大事

夏の肌荒れの原因はさまざまですが、中でも紫外線は肌に大きな影響を与えます。肌が乾燥しているとより紫外線の影響を受けやすく、敏感肌になりやすいので、しっかりと保湿したうえで日焼け止めを塗ることが大切。洗顔料できちんと皮脂を落とし、肌を清潔に保ち肌荒れを防ぎましょう。

ラ ロッシュ ポゼ アンバサダー
皮膚科医 友利新先生

現在、都内2か所のクリニックに勤務の傍ら、医師という立場から美容と健康を医療として追求し、美しく生きるための啓蒙活動を雑誌・TVなどで展開中。
美と健康に関する著書も多数。

友利新先生
友利新先生

ラ ロッシュ ポゼ アンバサダー
皮膚科医 友利新先生

現在、都内2か所のクリニックに勤務の傍ら、医師という立場から美容と健康を医療として追求し、美しく生きるための啓蒙活動を雑誌・TVなどで展開中。
美と健康に関する著書も多数。

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