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乾燥が原因で大人ニキビができるのはなぜ?
対処法とおすすめの美容成分も

乾燥が原因で大人ニキビができるのはなぜ?対処法とおすすめの美容成分も

ニキビ肌というと皮脂が多そうなイメージですが、乾燥肌にもニキビはできます。その理由は、乾燥によって厚くなった角質層が毛穴を防ぐため。20代以降の大人ニキビは、肌の乾燥が大きく影響します。乾燥でニキビができたときは、保湿や紫外線対策に力を入れましょう。スキンケアの注意点やおすすめの美容成分なども紹介します。

乾燥がニキビの原因になる理由

思春期ニキビの主な原因は、過剰な皮脂。毛穴に溜まった皮脂をエサに、アクネ菌が増殖して炎症を起こすことで発生します。にもかかわらず、なぜ皮脂の分泌が少ない乾燥肌でもニキビができてしまうのか、原因をひも解いていきましょう。

厚くなった角質層が毛穴をふさぐ

厚くなった角質層が毛穴をふさぐ

20代以降の大人ニキビには、乾燥と角質肥厚が関わっています。

肌表面の角質層は、水分を含む角質細胞がブロック状に積み重なった構造をしています。これによってバリア機能が働き、外部刺激から肌を守ったり、肌内部の水分の蒸散を防いだりしているのです。

しかし肌が乾燥すると外部刺激を受けやすくなり、ターンオーバー(細胞が生まれ変わるサイクル)が乱れがちに。すると、剥がれ落ちるはずの古い角質が残ってしまい、どんどん積み重なって角質層が厚くなります。これを「角質肥厚」といい、厚くなった角質層が毛穴をふさぐことがあります。

その結果、皮脂の分泌が少なくても毛穴が詰まりやすくなり、ニキビの発生につながります。

空気が乾燥する冬もニキビができやすい

汗と皮脂が混ざり合った皮脂膜は、肌表面の角質層を覆い、外気の乾燥から肌を守っています。冬は気温と湿度が低下し、皮脂と汗の分泌が減少。そのため皮脂膜が十分につくられず、乾燥してバリア機能が低下してしまいます。

バリア機能が低下した肌は外的刺激を受けやすく、ターンオーバーが乱れやすくなるため、角質層が厚くなりニキビへとつながっていきます。

暖房が効いた室内は湿度が低く、ますます肌の乾燥が加速してしまいます。加湿器を使ったり濡れタオルを干したりして、室内の湿度を保ちましょう。

思春期ニキビは、皮脂の分泌が多いおでこや小鼻などの「Tゾーン」にできやすいのが特徴。乾燥によるニキビは、皮脂が少ない頬やあごのラインなど「Uゾーン」にできやすいのが特徴です。

乾燥でニキビができたときの対処法

乾燥ニキビを改善するには、まずは丁寧な保湿ケアが重要です。さらに、肌を乾燥させない洗顔や紫外線対策も欠かせません。ニキビがあると保湿ケアや日焼け止めの使用に消極的になりがちですが、それは乾燥ニキビの悪循環に……。正しいスキンケアや紫外線対策のポイントをチェックしましょう。

朝晩に洗顔する

肌が乾燥するからといって、洗顔料を使わないのは逆効果。ぬるま湯で洗うだけでは、きちんと皮脂が落とせないことがあります。朝晩1日2回、洗顔料で洗顔して肌を清潔に保ちましょう。

<洗顔の手順>

  1. 手を洗ってから顔をぬるま湯ですすぐ
  2. 適量の洗顔料をよく泡立て、こすらずに10秒を目安に優しく洗う
  3. ぬるま湯で7~8回を目安にすすぐ

詳しい洗顔の方法は「【動画で解説】ニキビ肌の正しい洗顔方法と保湿のポイント 」の記事で確認しましょう。

丁寧に保湿する

洗顔後はすみやかに化粧水で水分を補います 。一度で量が足りなければ重ね塗りをしましょう。化粧水だけでは水分が蒸散しやすいので、保湿剤を使用して保護膜をつくり、バリア機能を保つことがポイントです。ニキビのもとになる「コメド」ができにくい、ノンコメドジェニックの保湿剤がおすすめです。

油脂含有量の多い乳液やクリームなどは、ニキビを避け、乾燥が気になる部分だけにつけるとよいでしょう。

詳しくは「繰り返すニキビの原因は?予防スキンケアと生活習慣【動画付き】 」で確認してください。

紫外線対策をする

地上に降り注ぐ紫外線には、UVAとUVBがあります。

春夏は、炎症を引き起こすUVBの照射量が増加。UVBの刺激によって、ニキビの炎症が悪化する可能性があります。UAVの刺激は、ニキビの原因菌(アクネ菌)を増やす原因になります。ニキビができているときも、毎日日焼け止めを塗るようにしましょう。

なお秋冬になるとUVBの照射量は減少しますが、UVAは季節変動が少ないのが特徴です。そのため、紫外線対策は1年を通して行うことも大切。乾燥肌の人は「ノンコメドジェニックテスト済み」「ニキビのもとになりにくい処方」で、保湿成分が配合された日焼け止めを選んでください。

角質ケアを取り入れる

代表的なピーリング成分 AHA グリコール酸*1 分子量が小さく、小ジワ改善効果や美白効果が高い 乳酸*1 マイルドで保湿効果もあるとされている BHA サリチル酸*1 毛穴の詰りやニキビなどの治療にも用いられている *1 角質柔軟成分

乾燥ニキビの原因となる「角質肥厚」を改善する方法として、角質ケア美容液を取り入れるのも効果的です。厚くなった角質をやわらかくし、自然に剥がれやすくすることで、ターンオーバーの促進が期待できます。

グリコール酸や乳酸、サリチル酸などのピーリング成分は、角質を柔軟にしてくれるため、後に使う保湿アイテムがなじみやすくなります。剥がすタイプのパックやゴマージュなどの角質ケアは、乾燥を助長することも!

スキンケア製品を見直す(おすすめ成分)

ナイアシンアミド ニキビ予防 保湿 美白・シミ予防 シワ改善

ニキビ肌に適したスキンケア製品に切り替えてみるのも、ひとつの方法です。ニキビ予防と保湿を両立するのは、ナイアシンアミド配合の製品。ナイアシンアミドはビタミンB群の一種で、炎症を抑える効果がありニキビケアに適しています。セラミドなどの細胞間脂質の産生を促すことから、保湿効果にも優れています。

「ノンコメドジェニックテスト済」と記載のある製品や、ニキビを防ぐ有効成分(グリチルリチン酸ジカリウムやサリチル酸など)が配合された、薬用化粧品(医薬部外品)もおすすめです。

 

乾燥ニキビを繰り返さないための生活習慣

ニキビと生活習慣は、深く結びついています。スキンケアが万全でも、生活習慣の乱れによって皮脂が増えたりターンオーバーが乱れたりして、ニキビができることも……。ニキビを繰り返さないように生活習慣を見直してみましょう。

軽い運動やストレッチをする

運動不足で血行が悪くなると、肌細胞に酸素や栄養が行き渡りにくくなります。そのため肌のターンオーバーが乱れ、角質が厚くなったり乾燥したりすることも。寝る前のストレッチや休日のウォーキングなど、日常生活に軽い運動を取り入れてみましょう。血行がよくなり、ストレス発散にもつながります。

質のよい睡眠を確保する

睡眠不足は大きなストレスのひとつです。ストレスがかかるとストレスホルモンが分泌され、皮脂が増える原因に。平日はなるべく6時間以上睡眠を取るのが理想的です。寝付きを良くして深く眠れるように、ベッドに入る2・3時間前に入浴を済ませる、寝る前はスマホを見ないなど、工夫してみてください。

栄養バランスよく食べる

5大栄養素 主な食品 糖質(炭水化物) ごはん、パン、めん類、いも類 など 脂質 肉や魚の脂肪、油、バター、マヨネーズ など たんぱく質 肉や魚、卵、大豆、牛乳 など ビタミン 野菜や果物、いも類、穀物 など ミネラル 乳製品、海藻 など

ニキビ肌に対して「悪い食品」「よい食品」といった制限はありません。ニキビの悩みに限らず、健やかな肌と体を保つには、栄養が偏らないようにいろいろな食品を摂ることが大切です。糖質も脂質も体に必要な栄養素なので、極端に避けず、摂りすぎない程度に食べましょう。

 

乾燥ニキビは洗顔・保湿・紫外線対策で予防しよう

肌が乾燥するとニキビができやすくなり、また間違ったケアを続けると悪化してしまいます。自分の肌状態に合ったスキンケア製品や日焼け止めを選び、毎日のケアを続けましょう。そして乾燥ニキビを繰り返さないよう、適度な運動や栄養バランスのとれた食事など生活習慣も見直してみてください。

医療法人社団 眞弓会 まゆみクリニック 院長
戸佐 眞弓 先生

医学博士。東京女子医科大学卒業。同大学形成外科学教室、帝京大学医学部附属病院皮膚科学教室を経て、アメリカにてアジア人向けのケミカルピーリングを習得。1995年に『まゆみクリニック』を開業。日本形成外科学会専門医。

戸佐 眞弓 先生
戸佐 眞弓 先生

医療法人社団 眞弓会 まゆみクリニック 院長
戸佐 眞弓 先生

医学博士。東京女子医科大学卒業。同大学形成外科学教室、帝京大学医学部附属病院皮膚科学教室を経て、アメリカにてアジア人向けのケミカルピーリングを習得。1995年に『まゆみクリニック』を開業。日本形成外科学会専門医。

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