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冬は雪焼けにご用心!
原因や予防法・アフターケアについて

冬は雪焼けにご用心!原因や予防法・アフターケアについて

スキーやスノボの後に、肌がヒリヒリしたり赤くなったりしたことはありませんか? 冬は雪に反射した紫外線により「雪焼け」し、炎症や色素沈着を起こすことがあります。冬でもしっかりと紫外線対策して、肌を守りましょう。雪焼けの原因や症状、予防法、雪焼け後のスキンケアを紹介します。

雪焼けが起きるのはなぜ?

雪焼けを起こしやすい場所は、ウィンタースポーツを楽しむ雪山だけではありません。街なかでも雪が降った後はご用心! まずは雪焼けを起こす原因を押さえましょう。

雪面では紫外線が2倍近くも!

雪面では紫外線が2倍近くも!

紫外線の反射率は、地表面の種類によって大きく異なります。晴天の新雪面での反射率は80%! 直接浴びる紫外線量(100%)に、新雪に反射した紫外線量(80%)が加わり、ほぼ2倍の紫外線を浴びることになります[1]。さらに雪面では、あらゆる方向に反射する「散乱光」にもさらされます。

標高が上昇すると紫外線量が増加

標高が1,000m上昇するごとに、紫外線B波(UVB )は10~12%増加します [1]。そのためスキーやスノボ場などがある雪山は、平地より紫外線の影響を受けやすくなります。

紫外線は季節を問わず1年中降り注いでいるので、冬でも日焼け止めは欠かせません。雪のある場所では、特にしっかり紫外線対策をしましょう。

[1] “紫外線環境保健マニュアル2020” 環境省webサイト. https://www.env.go.jp/content/900410650.pdf (参照2023-12-11)

雪焼けの症状

雪焼けをすると、肌がヒリヒリ痛んだり色素沈着を起こしたりと、普通の日焼けのような症状が現れます。また目への影響にも注意が必要です。

肌の痛みや炎症を引き起こす

肌の痛みや炎症を引き起こす

紫外線B波(UVB)はエネルギーが強いため、肌表面を傷つけて炎症を引き起こします。ヒリヒリとした痛みを感じたり赤みが出たりするのは、UVBが原因です。これは紫外線によって皮膚がやけどしている状態で「サンバーン」とも呼ばれます。

黒みを帯びる雪焼けに

日焼け後に肌が黒くなる「サンタン」は、紫外線A波(UVA)が主な原因です。メラニン色素が過剰に生成されるため、色素沈着(シミ)を引き起こします。またUVAは波長が長く、肌の奥(真皮)まで届き、じわじわと影響を与えるのが特徴。シワやたるみの原因にもなります。

肌だけじゃない!目の炎症にも注意

雪面に反射した紫外線により、急性の角膜炎が起きることがあります。いわゆる「雪目」といわれる症状で、目に炎症が起き、充血や異物感、流涙、ひどいときは痛みを感じることもあります。

紫外線から肌を守る!雪焼けの予防法

雪焼けの予防は普通の日焼け対策と同じように、日焼け止めを塗ることが基本です。肌の露出を抑えるアイテムも活用しましょう。

しっかり日焼け止めを塗る

しっかり日焼け止めを塗る

日焼け止めは、サンバーンの原因となるUVB、サンタンの原因となるUVAの両方をカットできるものを選びましょう。UVBの予防効果を表すSPF値(最大50+)と、UVAへの予防効果を示すPA値(PA+~最大++++)をチェックして選ぶのがポイントです。

雪山などの紫外線が強い場所では、「SPF30」「PA+++」以上のものが推奨されています。肌に負担をかけにくい低刺激設計で、乾燥が防げる保湿効果があるものなら、なおよいでしょう。

また汗や皮脂で日焼け止めが落ちてしまうため、2~3時間おきに塗り直すのが理想的。塗り直しには、メイクの上から使えるスプレータイプの日焼け止めが便利です。

肌の露出を抑える

雪山でのレジャーでは、フェイスカバーの着用がおすすめ。目の下から首まですっぽり隠れるので、紫外線対策にも防寒対策にも役立ちます。街なかでは首の雪焼けを防ぐために、厚手のマフラーやネックウォーマーを活用するとよいでしょう。

ゴーグルで目をカバーする

雪山で目を守るためには、ゴーグルタイプの眼鏡の着用が望まれます。正面だけではなく、横面からも紫外線にさらされるため、顔にフィットするものを選びましょう。さらにUVカット機能があるものなら、紫外線のばく露を90%減少できるとされています[1]。

[1] “紫外線環境保健マニュアル2020” 環境省webサイト. https://www.env.go.jp/content/900410650.pdf (参照2023-12-11)

うっかり雪焼けしたときのアフターケア

うっかり雪焼けしたときのアフターケア

雪焼けをして肌がヒリヒリしたり赤くなったりした場合は、①冷やす②保湿③ブライトニングの3ステップでアフターケアを行います。それぞれのステップに有用な成分を配合した化粧品を使うのがポイントです。

【Step1】すぐに肌を冷やす

赤みや痛みがある場合は、すぐに肌を冷やして炎症を抑えましょう。顔を冷やす場合は、冷水や敏感肌用の化粧水を浸したコットンを肌に貼り付けます。冷やしたフェイスマスクを使うのもよいでしょう。

しっかり冷やしたら、抗炎症作用のある成分を配合したローションやクリームを使って肌を整えます。CICA(シカ)という成分には抗炎症作用があり、シミや色素沈着の原因にもなるメラニン生成も抑制します。

詳しくは「話題の成分CICA(シカ)を徹底解説!有用成分と効果、おすすめアイテムも」の記事をご覧ください。

【Step2】保湿ケアをする

雪焼けした肌は紫外線の影響を受け、肌のバリア機能が低下。とても乾燥しやすくなっています。保湿ケアを丁寧に行い、うるおいを保つことが重要です。

またバリア機能が低下した肌は、紫外線や大気中微粒子などの外部刺激にも弱い状態。ふだん使っている化粧品にも刺激を感じることがあるので、敏感肌用の保湿化粧品を使うのがおすすめです。

赤みがあるときは化粧品をあれこれ塗り重ねずに、化粧水と乳液(またはクリーム)などでシンプルなケアを。肌を刺激しないようにしましょう。

【Step3】1週間後にブライトニングをする

雪焼けによってメラニン色素が過剰につくられると、肌が黒っぽくなるだけでなく、シミができやすくなります。雪焼け後の色素沈着を防ぐには、ブライトニングケアが効果的です。ただし雪焼け直後に行うと刺激を感じることがあるため、1週間ぐらい経過してから始めましょう。

ブライトニングケアには、ナイアシンアミドを含む美容液がおすすめです。ナイアシンアミドはメラニンの生成を抑えてシミを予防する効果をもつ成分。保湿効果に優れ、バリア機能を強化する働きもあるため、敏感肌と相性がいいのも特長です。

詳しくは「ナイアシンアミドとは?注目すべき理由と美容効果│敏感肌におすすめの成分5選も」の記事をご覧ください。

肌によいビタミンを摂り内側からケア

健やかな肌を保つには、栄養バランスがとれた食事も大切です。雪焼け後はビタミンエース(ACE)を積極的に取り入れるとよいでしょう。冬が旬の食材を中心にご紹介します。

ビタミンの種類 ビタミンの働き 食材
ビタミンA 皮膚や粘膜を正常に維持 白菜・春菊・長ねぎ・ほうれんそう・水菜・小松菜
ビタミンC シミの予防・コラーゲンの合成促進・抗酸化作用 れんこん・白菜・春菊・ブロッコリー・ほうれんそう・水菜・小松菜・みかん
ビタミンE 抗酸化作用・血行促進 春菊・小松菜・卵・ナッツ類

冬も紫外線対策して雪焼けから肌を守ろう

雪のレジャーを楽しむときは、いつも以上に丁寧に日焼け止めを塗り、目も紫外線から守ることが大切です。うっかり肌が雪焼けしてしまったら、冷やす・保湿・ブライトニングのステップでケアするのがポイント。抗炎症・保湿・美白成分が配合されたものや、肌に優しい低刺激設計のものを選ぶのがおすすめです。

ラ ロッシュ ポゼ アンバサダー
皮膚科医 友利新先生

現在、都内2か所のクリニックに勤務の傍ら、医師という立場から美容と健康を医療として追求し、美しく生きるための啓蒙活動を雑誌・TVなどで展開中。
美と健康に関する著書も多数。

友利新先生
友利新先生

ラ ロッシュ ポゼ アンバサダー
皮膚科医 友利新先生

現在、都内2か所のクリニックに勤務の傍ら、医師という立場から美容と健康を医療として追求し、美しく生きるための啓蒙活動を雑誌・TVなどで展開中。
美と健康に関する著書も多数。

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